発熱
発熱は体の大切な防御反応
子どもはウイルスや細菌に感染すると、体温を上げて病原体とたたかいます。これが「発熱」です。熱が高いからといって、すぐに重い病気というわけではありません。
お子さんの様子がいつもと大きく変わらなければ、夜間や休日に急いで受診したり、すぐに解熱剤を使ったりする必要はありません。発熱が3〜4日以上続いている場合は、診療時間内にかかりつけの小児科を受診しましょう。
子どもの発熱について知っておきたいこと
- 子どもの発熱の多くは、ウイルスなどによる感染症が原因です。
- 一般的に37.5℃以上を「発熱」と考えます。
- ウイルスは熱に弱く、体は熱を上げることで病気とたたかっています。
- 高熱でも、元気があり水分がとれていれば、無理に熱を下げる必要はありません。
- 「熱が高い=重い病気」というわけではありません。
- 高熱であっても、脳に悪い影響を及ぼすことはまずありません。
- 脳障害の原因となる髄膜炎や脳炎がある場合は、「繰り返し吐く」 「ぐったりしている」 「反応が悪い」といった症状がみられます。
- 幼児では39℃以上の発熱は珍しいことではありません。
- 多くの場合、2〜3日で自然に熱は下がります。
解熱剤について
- 解熱剤は一時的に熱を下げるだけで、病気を治す薬ではありません。
- けいれんを予防する効果もありません。
- 熱が高くても、お子さんが元気で水分もとれていれば、無理に使う必要はありません。
- 高熱でつらい、水分がとれない、眠れないなどの場合には使ってみましょう。
- 解熱剤を使っても、熱があまり下がらないこともありますが、少しでも楽になればよいと考えてください。
- 使う際は5〜6時間以上あけて、1日2回程度を目安にしてください。
すぐに受診が必要なとき
以下のような場合は、すぐに医療機関を受診してください
- 生後3か月未満の発熱
- 顔色が悪い
- 泣き方が弱く、元気がない
- ぐったりして反応が悪い
- 繰り返し吐く
- 初めてのけいれん
診療時間内に受診しましょう
- 発熱が3〜4日以上続いている場合は、診療時間内に受診しましょう。
- 元気があり、水分もとれているなら、夜間や休日に急いで受診する必要はありません。
おうちでできるケアのポイント
- こまめな水分補給と体温調節を意識しましょう。
- 朝に熱が下がっても、午後からまた熱が上がることが多いため、受診は午前中がおすすめです。
- 元気があれば、ぬるめのお湯で短時間の入浴も可能です。
- 水分は少しずつ、こまめにとらせてあげてください。
おすすめの飲み物:乳幼児用イオン飲料・お茶・湯冷まし
避けたいもの:甘すぎる、または塩分の多すぎる飲み物
- 熱の出はじめは寒気を感じることがあるので、保温します。
- 手足が温かくなり、顔が赤くなってきたら、首・脇の下・足の付け根などを冷やしましょう。
- 熱が上がりきって汗をかき始めたら、少し薄着にしてあげるとよいでしょう。